銃

犯罪や戦争に使われるイメージの強い銃ですが、革命や歴史の象徴として高い価値の付いた銃が存在するのもまた事実です。世界で今までに最も高値が付けられた銃ベスト7をご紹介します。


7. 総統の黄金銃: $114,000

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装飾が施された7.65mmワルサーPPです。この銃は、1939年ヒトラー“総統”の50歳の誕生日にワルサー家から送られたものだとされていて、おそらく護身用というよりも鑑賞用を目的としたものだと思われています。かつて多くの歴史家は、この銃は第二次世界大戦時にヒトラーが自殺に使用したものだと信じていましたが、有力なのはヒトラーが自殺する一ヶ月前に彼が不在のアパートからアメリカ兵によって鹵獲されたものだという説です。

この銃は1987年のオークションで匿名の落札者によって$114,000で買い取られ、その後持ち主は何度か変わっているとのことです。

6. ワイアット・アープのリボルバー: $225,000

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ワイアット・アープが所有していたコルト・45口径・リボルバーです。ワイアット・アープはアメリカ西部開拓時代の保安官で、西部劇のヒーローとしてよく題材にされる人物です。ただ単に彼の所有物だったというだけで$225,000の値がついたわけではありません。この銃は、アメリカ西部開拓時代の伝説的な銃撃戦「OK牧場の決闘」で使われたものである可能性が高いのです。


5. ジェシー・ジェイムズを暗殺した銃: $350,000

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スミス&ウェッソン社によって作られた44口径のリボルバー式銃です。アメリカ西部開拓時代、ミズーリとカンサスで銀行強盗や列車強盗を繰り返した「ジェイムズ・ギャング」の弟であるジェシー・ジェイムズを撃ち殺した銃です。ジェシー・ジェイムズは極悪な無法者でしたが、社会的弱者は犯罪のターゲットにしなかったなどのダークヒーロー的な逸話も残っているため、アメリカでは彼のファンも少なからずいるようです。

銃を撃ったのは同組織を裏切ったボブ・フォードです。フォードはジェームズ殺害によって報酬を受けることをミズーリ州政府と交渉していました。1882年4月3日の朝、ジェームズは朝食後に壁の絵をまっすぐに直しているところをフォードによって後頭部から撃たれます。この銃は2003年にアナハイムのオークションで$350,000で落札されました。

4. セオドア・ルーズベルトのショットガン: $862,500

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アメリカ第26代大統領セオドア・ルーズベルトが所有していたダブルバレル・ショットガンです。セオドア・ルーズベルトはハンティングが好きでした。正確には好きというよりも熱狂的で、大統領の任期が終わったらまず最初にハンティングがしたいと言うほどでした。事実、ホワイトハウスを去ったのと同じ月である1909年の3月に、アメリカ自然史博物館で保存するための標本を探すためアフリカへ出発し、彼のパーティは昆虫から象まで11,400の動物を殺して捕獲しました。その中には珍しい白いサイも含まれていたとのことです。この銃はその時使われたものであり、Fox Gun Companyがルーズベルトのために特別に製作したものです。銃は2010年のオークションで$862,500で売却されました。ちなみに写真にある布はルーズベルトのパジャマの切れ端で、クリーニング用の物とのこと。

3. シモン・ボリバルのピストル: $1,687,500

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シモン・ボリバルが所有していたフリントロック式のピストルです。歴史家たちは世界史で最も重要な人物の一人として彼の名をよく挙げます。シモン・ボリバルは軍事的なリーダーとして、また政治家としてベネズエラ、コロンビア、エクアドル、パナマ、ボリビアをスペイン帝国からの独立へと導きました。そんな彼はある意味ヒスパニック・アメリカ建国の父と呼べるでしょう。また、彼は1800年代初頭の大コロンビアの時代に、現在のペルーの一部、ガイアナ、ブラジルに当たる地域の大統領でもありました。

ボリバルは結核でひっそりと亡くなりましたが、彼が革命において残した功績はとても大きなものです。このペアの銃は、2004年ニューヨークで行われたクリスティーズのオークションで1,687,500ドル(約1億7千万円)で落札されました。ちなみに彼の正式名はシモン・ホセ・アントニオ・デ・ラ・サンティシマ・トリニダード・ボリバル・イ・パラシオスです。


2. ジョージ・ワシントンのピストル: $1,986,000

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ジョージ・ワシントンが所有していたサドル・ピストルです。アメリカ史上最も重要な銃であると言っても過言では無いこの銃は、2002年にクリスティーズのオークションでリチャード・キング・メロン財団によって200万ドル(約2億円)で落札され、現在ペンシルベニア州のフォート・リゴニアに展示されています。


1. リンカーン・キラー: プライスレス

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リンカーンの暗殺に使われた6インチのデリンジャーです。

いままでにこの銃に支払われた金額は、1800年代中頃にジョン・ウィルクス・ブースが支払ったたったの25ドル(約2565円)です。1865年4月14日、ブースはこの銃を使ってリンカーンを暗殺しました。現在、まさに暗殺の舞台となったフォード劇場に展示されているこの銃は、おそらくどんな値を払っても買い取ることは出来ないでしょう。盗難されたり偽物に置き換えられたりしたとの噂がかつてありましたが、1997年にFBIが本物であると証明しました。