恐竜が陸と空に進出していたことは以前から知られていました。しかし、「泳ぐ恐竜」の存在は長い間謎とされてきました。

この度、いままで陸生であると考えられていたスピノサウルスが実はほぼ間違いなく水生であったということが新しい研究で明らかにされました。スピノサウルスはジュラシックパーク3では陸生の捕食恐竜として登場しています。

正式名は Spinosaurus aegyptiacus(スピノソーラス・エジプシャカス、スピノサウルス・エジプティアクス)と言います。突き出した脊椎骨(spines)と、1912年に初めてエジプトで発見されたことに由来して名付けられています。

スピノサウルス
Photo by Kabacchi

スピノサウルスが水生であるかもしれないと言う見解自体は以前から存在していたものですが、今回モロッコで新しく発見された化石はそのかなり決定的な証拠となりました。

その化石を国際的な研究チームが研究し、スピノサウルスの以下のような特徴が新たに発見されました。

- 体長は約15m; これは現在知られている捕食恐竜の中では最も巨大なものであり、ティラノサウルス(約11~13m)よりも約3m大きい;

- ワニのような鼻の前方で組み合う大きく鋭い歯; 円錐状の歯とその位置は魚を捕えるのに最適;

- 頭の中央にある小さな鼻孔; 頭の一部を水中に入れていても呼吸できる;

- カーブした刃状の爪の付いた力強い前肢; 滑りやすい獲物を捕るのに最適;

- 長い首と胴体; 水中での移動に向いているものであり、重心が前に寄り過ぎるので地上での二足歩行はほぼ不可能であると考えられる;

- 筋肉質な大腿をした短い後肢と小さな骨盤; 初期のクジラのように水中でのパドリングに適応している; これは他の二足歩行の捕食恐竜とは明らかに異なる特徴である;

- 緩く接続された尾の骨; 波状に曲がることができる;

- 捕食恐竜に典型的に見られる骨髄腔のない濃密な骨; 浮力のコントロールを可能にするものであり、現在のキングペンギンのような水生生物にも見られる;

このような特徴から、スピノサウルスは9500万年前に北アフリカの川で生活していた水生(半水生)恐竜であったと結論付けられています。

参考文献:RT, Sci-News